性能向上計画認定の技術審査

性能向上計画認定の技術審査業務

 性能向上計画認定に係る技術的審査は、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(建築物省エネ法)第35条に基づき、所管行政庁が行う認定を支援するため、認定申請に先立ち行うものです。
 対象となる住宅が、建築物省エネ法に定める誘導基準に適合している場合に、「適合証」を交付します。

●所管行政庁の認定を受けた住宅は、高い省エネ性能を有する住宅として、子育てエコホーム支援事業(80万円/戸)の補助金の対象となります。

詳しくは、一般社団法人住宅性能評価・表示協会HP又は、国土交通省建築物省エネ法のページをご覧ください。

性能向上計画認定に係る技術的審査業務規程

第1章 総  則

(趣 旨)

第1条 この技術的審査業務規程(以下「規程」という。)は、一般財団法人熊本建築審査センター(以下「財団」という。)が、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(平成27年法律第53号。以下「法」という。)第35条第1項に基づく認定(以下「性能向上計画認定」という。)に係る技術的審査(以下「技術的審査」という。)の実施について必要な事項を定めるものである。

(基本方針)

第2条 技術的審査は、性能向上計画認定に係る基準への適合性について、公正かつ適確に実施するものとする。

(技術的審査の業務を行う時間・休日、事務所の所在地及び業務区域)

第3条 技術的審査の業務を行う時間は、次項に定める休日を除き、午前8時30分から正午まで及び午後1時から午後5時までとする。

2 技術的審査の業務の休日は、次に掲げる日とする。 (1) 日曜日及び土曜日 (2) 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に定める国民の祝日 (3) 12月28日から翌年の1月4日まで

3 技術的審査の業務を行う時間及びその休日について、緊急を要する場合その他正当な事由がある場合又は事前に申請者等との間において審査の業務を行う日時の調整が図られている場合は、前2項の規定によらないことができる。

4 事務所の所在地は、熊本市中央区水前寺六丁目32番1号とする。

5 業務区域は、熊本県の全域とする。

(技術審査の業務を行う範囲)

第4条 財団が技術的審査を行う建築物は、一戸建ての新築住宅(住宅の品質確保の促進等に関 する法律(平成 11 年法律第 81 号)第2条第2項に規定する新たに建設された住宅でまだ人 の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを 除く。))とする。

第2章 性能向上計画認定に係る技術的審査の業務の実施方法

第1節 依頼手続き

(所管行政庁に認定申請する前に行う技術的審査の依頼)

第5条 所管行政庁に認定を申請する前に技術的審査を依頼しようとする者(以下「依頼者」という。)又は技術的審査の手続きに関する一切の権限を依頼者から委任された者(以下「代理者」という。)は、財団に対し、次の各号に掲げる図書(以下「技術的審査用提出図書」という。)を、正副2部提出しなければならないものとする。 (1) 別記様式1号の建築物エネルギー消費性能向上計画に係る技術的審査依頼書(以下「依頼書」という。) (2) 建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律施行規則(平成28年国土交通省令第5号。以下「規則」という。)第23条第1項で定める認定申請書(別記様式第三十三) (3) 技術的審査の対象となる建築物の設計図書等(規則第23条第1項の表に定める図書その他財団が技術的審査のために必要と認める図書(以下「技術的審査添付図書等」という。))

(適合証が交付された後に行う計画の変更に係る技術的審査の依頼)

第6条 依頼者は、第11条に規定する適合証の交付を受けた建築物エネルギー消費性能向上計画を変更する場合には、財団に変更に係る技術的審査の依頼をすることができる。この場合、依頼者は財団に対し、次の各号(当財団において直前の技術的審査を行っている場合にあっては、(3)を除く。)に掲げる図書を、正副2部提出しなければならないものとする。 (1) 別記様式3号の建築物エネルギー消費性能向上計画の変更に係る技術的審査依頼書 (2) 技術的審査添付図書等のうち変更に係るもの (3) 直前の技術的審査の結果が記載された適合証又はその写し

(技術的審査の依頼の受理及び契約)

第7条 財団は、第5条又は前条の技術的審査の依頼があったときは、次の事項を確認し、当該技術的審査用提出図書を受理する。 (1) 技術的審査を依頼された建築物の所在地が、第3条の業務を行う区域内であること及び建築物の用途が、審査対象の建築物用途であること。 (2) 技術的審査用提出図書に形式上の不備がないこと。 (3) 技術的審査用提出図書に記載すべき事項の記載が不十分でないこと。 (4) 技術的審査用提出図書に記載された内容に明らかな虚偽がないこと。

2 財団は、前項の確認により、技術的審査用提出図書が同項各号のいずれかに該当しないと認める場合においては、その補正を求めるものとする。

3 依頼者が前項の求めに応じない場合又は十分な補正を行わない場合においては、財団は、受理できない理由を明らかにするとともに、依頼者に技術的審査用提出図書を返却する。

4 財団は、第1項により技術的審査の依頼を受理した場合においては、依頼者に引受承諾書を交付する。この場合、依頼者と財団は別紙の建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律第35条に基づく認定に係る技術的審査業務約款(以下「技術的審査業務約款」という)に同意したものとみなす。

(技術的審査の依頼の取下げ)

第8条 依頼者は、第11条の適合証の交付前に技術的審査の依頼を取り下げる場合においては、その旨を記載した取り下げ届(別記様式6号)を財団に提出すること。

2 前項の場合においては、財団は、技術的審査の業務を中止し、技術的審査用提出図書を依頼者に返却するものとする。

(所管行政庁から依頼される技術的審査)

第9条 第9条 所管行政庁から依頼がある場合の技術的審査においては、所管行政庁との契約に基づき行うものとする。

第2節 技術的審査の実施方法

(技術的審査の実施方法)

第10条 財団は、技術的審査の依頼を受理したときは、速やかに、第13条に定める審査員に技術的審査を実施させるものとする。

2 審査員は次に定める方法により技術的審査を行う。 (1) 技術的審査用提出図書をもって技術的審査を行う。 (2) 技術的審査を依頼された建築物エネルギー消費性能向上計画が性能向上計画認定に係る認定基準に適合しているかどうかを確認する。 (3) 技術的審査を行うに際し、書類の記載事項に疑義があり、提出された書類のみでは当該建築物が性能向上計画認定に係る認定基準に適合しているかどうかの判断ができないと認めるときは、追加の書類等を求めて審査を行う。

3 審査員は、技術的審査上必要があるときは、技術的審査用提出図書に関し依頼者に説明を求めるものとする。

(適合証の交付等)

第11条 財団は、審査員の技術的審査の結果、依頼に係る建築物エネルギー消費性能向上計画が性能向上計画認定に係る認定基準に適合すると認めたときは、別記様式2号(第6条による依頼の場合は別記様式4号の適合証(変更))を依頼者に交付するものとする。

2 前項の適合証の交付番号は別表1「適合証交付番号の付番方法」に基づき付番された適合証交付番号を記載するものとする。

3 財団は審査員の技術的審査の結果、依頼に係る建築物エネルギー消費性能向上計画が性能向上計画認定に係る認定基準に適合せず、かつ是正される見込みがないと認めて技術的審査をしないときは、その旨の通知書(別記様式5号)を依頼者に交付するものとする。

第3章 技術的審査料金

(技術的審査料金)

第12条 財団は、技術的審査の実施に関し、財団において別に定める技術的審査料金を徴収することができる。

2 財団は、前項の技術的審査料金についての請求、収納等の方法を別に定めるものとする。

3 所管行政庁からの依頼による場合の技術的審査料金については、所管行政庁との契約に基づくものとする。

第4章 審査員

(審査員)

第13条 財団は、住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成 11 年法律第 81 号。以下「住宅 品質確保促進法」という。)第 13 条に定める評価員(共同住宅共用部における一次エネルギー 消費量の算出についての知識を有する者に限る。)で、一般社団法人住宅性能評価・表示協会(以下「協会」という。)が実施する技術的審査に関する研修を受講し、財団が選任した者に技術的審査を行わせる。

2 審査員が技術的審査を行う住宅の範囲は、住宅品質確保促進法別表中欄に掲げる要件に応じ、 同表上欄に掲げる住宅の区分とする。

(秘密保持義務)

第14条 財団の役員及びその職員(審査員を含む。)並びにこれらの者であった者は、技術的審査の業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は自己の利益のために使用してはならない。

第5章 技術的審査の業務に関する公正及び適正性の確保

(技術的審査の業務に関する公正の確保)

第15条 財団は、財団の役員又はその職員(審査員を含む。(以下本条において同じ))が、技術的審査の依頼を自ら行った場合又は代理人として技術的審査の依頼を行った場合は、当該建築物に係る技術的審査を行わないものとする。

2 財団は、財団の役員又はその職員が、技術的審査の依頼に係る建築物について次のいずれかに掲げる業務を行った場合は、当該建築物に係る技術的審査を行わないものとする。 (1) 設計に関する業務 (2) 販売又は販売の代理若しくは媒介に関する業務 (3) 建設工事に関する業務 (4) 工事監理に関する業務

3 財団は、その役員又は職員(過去2年間に役員又は職員であった者を含む。)のいずれかが当該財団の役員又は職員である者の行為が、次のいずれかに該当する場合(当該役員又は職員が当該依頼に係る技術的審査の業務を行う場合に限る。)は、当該依頼に係る技術的審査を行わないものとする。 (1) 技術的審査の依頼を自ら行った場合又は代理人として技術的審査の依頼を行った場合 (2) 技術的審査の依頼に係る建築物について、前項の(1)から(4)までのいずれかに掲げる業務を行った場合

4 技術的審査に係る業務の公正かつ適合性を確保するために、協会が必要と認めた場合に行う監査に協力しなければならない。

第6章 雑  則

(帳簿の作成及び保存方法)

第16条 財団は、次の(1)から(8)までに掲げる事項を記載した性能向上計画認定に係る技術的審査業務管理帳簿(以下「帳簿」という。)を作成し事務所に備え付け、施錠のできる室又はロッカー等において、個人情報及び秘密情報が漏れることがなく、かつ、技術的審査業務以外の目的で複製、利用等がされない、確実な方法で保存するものとする。 (1) 依頼者の氏名又は名称及び住所又は主たる事務所の所在地 (2) 技術的審査業務の対象となる建築物の名称 (3) 技術的審査業務の対象となる建築物の所在地 (4) 技術的審査の依頼を受けた年月日 (5) 技術的審査を行った審査員の氏名 (6) 技術的審査料金の金額 (7) 第11条第1項の適合証の交付番号 (8) 第11条第1項の適合証の交付を行った年月日又は第11条第3項の通知書の交付を行った年月日

2 前項の保存は、帳簿を電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスクに記録し、当該記録を必要に応じ電子計算機その他の機械を用いて明確に表示されるときは、当該ファイル又は磁気ディスクを保存する方法にて行うことができる

(帳簿及び書類の保存期間)

第17条 帳簿及び書類の保存期間は、次の各号に掲げる文書の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。 (1) 第16条第1項の帳簿 技術的審査の業務を廃止した日の属する年度から5事業年度 (2) 第5条第1項の技術的審査用提出図書(所管行政庁との契約により保存不要な場合を除く。)及び第11条第1項の写し 適合証の交付を行った日の属する年度から5事業年度 (3) 財団が建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律第35条及に基づく認定に係る審査業務の全部を廃止した場合において、廃止した業務を継承する財団がある場合は帳簿及び書類の保管を引き継ぐ。

(帳簿及び書類の保存及び管理方法)

第18条 前条各号に掲げる文書の保存は、技術的審査中にあっては技術的審査のため特に必要ある場合を除き事務所内において、技術的審査終了後は施錠できる室、ロッカー等において、確実かつ秘密の漏れることのない方法で行う。

2 前項の保存は、前条(1)に規定する帳簿への記載事項及び(2)に規定する書類が、電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該ファイル又は磁気ディスク等の保存にて行うことができる。

(事前相談)

第19条 依頼者は、性能向上計画認定に係る技術的審査の依頼に先立ち、財団に相談をすることができる。この場合において、財団は、誠実かつ公正に対応するものとする。

(国土交通省等への報告等)

第20条 財団は、公正な業務を実施するために国土交通省等から性能向上計画認定に係る業務に関する報告等を求められた場合には、審査内容、判断根拠その他情報について報告等を行うこととする。

(附則)

1.この技術的審査業務規程は、令和6年4月1日より施行する。

別表1

「適合証交付番号の付番方法」 交付番号は、17桁の数字を用い、次のとおり表すものとする。 『○○○-○-○○-○○○○-○-○-○○○○○』
1~3桁目登録住宅性能評価財団番号(国土交通省登録番号とは異なる)又は登録建築物エネルギー消費性能判定財団番号(国土交通省登録番号)
4桁目1:登録住宅性能評価財団のみの業務を実施
2:登録建築物エネルギー消費性能判定財団のみの業務を実施
3:登録住宅性能評価財団及び登録建築物エネルギー消費性能判定財団の業務を実施
5~6桁目登録住宅性能評価財団又は登録建築物エネルギー消費性能判定財団の事務所毎に付する番号
7~10桁目適合証交付日の西暦
11桁目1:新築
2:増築、改築、修繕、模様替
3:空気調和設備等の設置
4:空気調和設備等の改修
12桁目1:一戸建ての住宅
2:共同住宅等での建築物申請
3:(欠番)
4:単独用途の非住宅での建築物申請
5:(欠番)
6:(欠番)
7:(欠番)
8:一戸建ての住宅※
9:共同住宅等※
A:非住宅※
B:複合建築物※
C:複合建築物の非住宅部分
D:複合建築物の住宅部分
13~17桁目通し番号(12桁目までの数字の並びの別に応じ、00001から順に付するものとする。)
※ 建築物エネルギー消費性能向上計画に他の建築物に係る事項が記載された申請において申請対象建築物の建物用途を選択する。
注)住宅と非住宅の複合用途での建築物申請の場合、1~3桁目の付番は登録住宅性能評価財団番号又は登録建築物エネルギー消費性能判定財団番号のいずれかとし、5~6桁目の付番は、当該財団の事務所毎に付する番号とする。